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新作『ネビュラ75』の日本放映権を東北新社が取得

  今回の情報は『Nebula-75』というスーパーマリオネーション作品についてです。同じスーパーマリオネーション作品である『サンダーバード55/GOGO』が、2022年1月早々に日本で劇場公開されるのは既報の通りです。

 スーパーマリオネーションというのは、特撮人形劇『サンダーバード』などで使用されている、録音された音声から電気的な波形を作り、電磁石によって口が開閉したりする一連の人形劇技法です。

 このブログをまめにチェックしている方は『Nebula-75』についてはご存じだと思いますが、それ以外の方に説明すると、

 『サンダーバード55/GOGO』は、元々2015年に英国で映像クリエイターらがちゃんと権利元に許可を得たうえで、クラウドファンディングで資金を集め、現存していたレコード盤音声ドラマの音源をベースとして作った物です(Thunderbirds:The Anniversary Episodes)。それを2022年に日本で公開するにあたって、日本側で国内向けに再構成して55/GOGOと改題した作品です。

 そのアニバーサリー・エピソードのクリエイターの一部が、新型コロナウイルス感染拡大のロックダウンされた状況の中、アパートの一室で作り上げたスーパーマリオネーション作品が『Nebula-75』です。

 これも元を辿ると、英国ドラマ『刑事モース』でスーパーマリオネーションが登場するエピソード(Case 25)があり、そこで使用された人形などを再活用した作品でもあります。ちなみにイギリスやアメリカでは、すでにAmazonプライムビデオなどで配信されています。

www.nebula-75.com

www.youtube.com

 

ja.wikipedia.org

 

 今回の情報によると、日本でのテレビ放映権を、『サンダーバード』の日本国内での権利運用を50年以上行ってきた東北新社が取得したという事です。

 Century 21 Films公式YouTubeチャンネルでも投稿されていますし、海外ネットメディアでも報じられています。

www.youtube.com

 

variety.com

www.c21media.net

上の記事の肝心なところを引用すると、

TFC(東北新社)のスターチャンネルでは、英国の製作会社Century 21 Filmsとの契約により、2022年第1四半期に「Nebula-75」を日本で放映する予定です。

第1話は「サンダーバード」の2015年版3話(日本で言う55/GOGO)と共に劇場公開される予定。

 55/GOGOの予告編で告知されていた「特別併映」はネビュラ75の事と見て間違いなさそうです。日本語吹替版が作られるのかも気になるところですが、ネット動画配信サービスのスターチャンネルEXで配信してくれると良いんですが。

 何にしても、スーパーマリオネーション作品というのは日本では『サンダーバード』が絶大な知名度を持っていますが、他シリーズはDVD/BD化の有無などを勘案すると、あんまり知名度は芳しくないようです。

 そんなわけで、サンダーバード55公開の機運もあることですし、東北新社による『ネビュラ・75』の日本放映権獲得により、スーパーマリオネーションには未来がある事、他のスーパーマリオネーション作品にも注目してもらえたり、作品群への誘導をしてくれるような動画配信の整備、スーパーマリオネーション・ワールドの魅力を伝える展開を願っております。