2011年リブートアニメ
2023年1月にTwitterで見かけた物で、そのうちブログで紹介しようと思っていたのを忘れており、今頃の投稿です。
海外のサンダーバードファンが2011年頃に企画された、アニメーション版『サンダーバード』のプロダクション・バイブルを入手しブログで紹介しています。
andyscollectablesshowandtell.blogspot.com
これは2011年にITVスタジオによって作られた本のようです。この「バイブル」は、完全にアニメ化されたシリーズの提案、前提、デザインを示しており、2015年に放映された『Thunderbirds Are Go』の最初のエピソードよりも4年前に制作されていました。画像を見るとハードカバーで製本されおりかなりしっかりした物です。結果的にはこれが実現することはなく、2015年の実写とCGを組み合わせたリブート版『Thunderbirds Are Go』に至ったわけです。
内容は、物語の前提となる企画・設定集といった感じ。登場人物の紹介、サンダーバードメカの紹介など。元のブログの中でも指摘されていますが、本の中で言及されている設定のいくつかが2015年の『サンダーバード ARE GO』にも採用されています。
登場人物
- ジェフ・トレーシー:元宇宙飛行士で慈善家。インターナショナル・レスキューの創設者であり、5人の息子たちの父親。
- スコット、バージル、ジョン、ゴードン、アラン:ジェフの息子たちで、それぞれサンダーバード 1~5号までのパイロット。バージルは養子。
- ブレインズ:ジェフの主任技師で発明家。頭部にサイポートというインプラントを持ち、情報を直接脳にアップロードできる。
- ティンティン:キラノの娘で、14歳の熟練した武道家。ジェフのボディーガード。
- キラノ:ジェフの最も古くからの親友。元はジェフのボディーガードで武道教師。トレーシー島の警備責任者。
- レディ・ペネロープ:18歳の気まぐれで頑固な女性。父親が失踪した後、彼の秘密のスパイ本部を発見し、MI-90のために働く秘密エージェントになる。
- パーカー:レディ・ペネロープの運転手兼執事。人間そっくりだが、実はアンドロイドであり、高性能な武器を備えている。
- グランマ・トレーシー:ジェフの母親で、息子たちに古典的な教育を施す。
- フッド:キラノの兄弟でティンティンの叔父。WRAITHという犯罪組織のリーダーであり、サンダーバードの技術を手に入れようとする。
- ダック・メリック:元インターナショナルレスキューのパイロットで、ジェフを裏切った。WRAITHのエージェントであり、「ナイトホークス」という反Thunderbirdチームのリーダーでもある。
- フッドは、WRAITHという犯罪組織のリーダーであり、相変わらずサンダーバードの秘密を手に入れて世界征服をしようと企んでいます。
メカニック
- サンダーバード1:高速ウルトラジェット。迅速な対応力と戦闘能力を持ち、エネルギーロケットランチャーやプラズマ砲を装備している。スコットが操縦する。
- サンダーバード2:重量級VTOL輸送機。10種類のポッドに様々な装備や車両を搭載し、現場での指揮や生活にも対応できる。重ミサイルランチャーやエネルギー投射砲を装備している。バージルが操縦する。
- サンダーバード3:SSTO(単段式軌道ロケット)。宇宙や亜軌道で活動し、サンダーバード5とドッキングできる。マルチレーザー砲を装備している。また、「マルチフェイズ」という能力で4つのパーツに分離できる。アランが操縦する。
- サンダーバード4:高性能救助用潜水艇。最速かつ最強の潜水艇であり、曳航索、ドリル、超音波発生器、クラーケン魚雷、急速冷凍地雷、切断レーザー、クローキング技術などを備えている。また、4人乗りの小型潜水艇サンダーバード4.5を発進させたり、ホバークラフトに変形したりできる。ゴードンが操縦する。
- サンダーバード5:災害監視用宇宙ステーション。低軌道にあるステーションであり、最新の監視技術で遠隔地の救助要請をキャッチする。ジョンが運用する。「Five」という超知能コンピュータシステムと連携し、光る仮想地図を作成することができる。
サンダーバードが結構な武装をしている理由については、WRAITHという犯罪組織との戦闘シナリオに備えるためのようです。WRAITHは、世界の軍隊が解体されたユートピア的な夢を利用して、破壊や恐喝を行う組織らしい。WRAITHは、サンダーバードの技術を手に入れようとするフッドをリーダーとし、隠れた基地や巨大なロボット「ゲドン」を持っています。さらに、WRAITHは、「ナイトホークス」という反サンダーバードチームを擁しており、それぞれのサンダーバードに対抗し、破壊しようとする特殊な高度な戦闘用車両を操縦しています。このような脅威に対抗するために、サンダーバード1から5はレーザー砲やミサイルなどの武器システムを装備してい模様。
こう見てくると、『サンダーバード ARE GO』に継承されたアイデアが結構あることがわかります。
サンプルエピソードのあらすじも書かれているそうで、それらは
- 「プロメテウス・フォールン」:宇宙ステーションがサンダーバード5と衝突し、地球に落下する。そのステーションには、爆発すると大惨事を引き起こすほどの宇宙線エネルギーが積まれている。一方、ジョンが救出した乗組員の一人はフッドのエージェントだった。
- 「ストームブリンガー」:地球各地で突然超強力な嵐が発生する。インターナショナル・レスキューは、それらがフッドが操作する巨大な浮遊要塞「ストームブリンガー」によって作られていることを発見する。チームはそれを撃墜しようとするが、TB3は巨大な竜巻に捕らわれてしまう。
- 「ダーウィン・アンリーシュド」:地球に衝突しようとしていた巨大な隕石をインターナショナル・レスキューが破壊する。しかし、その破片が地表に落ちると、異星の粘液が放出され、いくつかの鳥を巨大な怪物に遺伝子変異させる。それらの鳥はビルの屋上を理想的な巣と見なす。チームはどうやって都市を救い、巨大な鳥たちを傷つけずに済ますことができるだろうか?
といった感じ。
元のブログにはキャラクターやメカの画像も掲載されているので、ぜひご覧になってみてください。結構アレンジが効いてます。