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刑事モースでスーパーマリオネーションが登場

 イギリスのドラマで『刑事モース ~オックスフォード事件簿~』という作品があります。日本でもNHKなどで放送された番組なのですが、最新のシーズン6で『サンダーバード』や『海底大戦争スティングレイ』『キャプテンスカーレット』といった、スーパーマリオネーション(人形)を用いた映像が使用されました。

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 これは、人形劇を制作するスタジオで殺人事件が起きる、というエピソード「Apollo」の劇中劇。爆破シーンは35mmフィルムで毎秒120コマのハイスピード撮影が行われたそう。

 シーズン6は1969年が舞台になっているそうで、このエピソードはアポロ11号が月面着陸を成功させる直前の話のようです。

 この人形劇部分の撮影に関わったのは、スーパーマリオネーションの手法で『サンダーバード』の新エピソードを製作したことのある、Century 21 Filmsによるもの。最近どこかで見た顔の人形が登場してるのも、そのせいです。

 

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 さらに、以前のスーパーマリオネーション作品で人形師として参加していたメアリー・ターナーが造形・人形を操り、同様に監督として参加していたデビッド・エリオットもCentury 21 Filmsのティーブン・ラリビエーと共に監督として参加したそうです。

 『Thunderbirds1965』以降、スーパーマリオネーションを使用したCMなども制作され、Century 21 Filmsがそれに関わっているんですが、この技法を継承し続けていこうとする姿勢はファンとしても嬉しい限りです。

 『刑事モース』の新シーズンもNHKで放送するか分かりませんが、スカパーやケーブルテレビで放送している「シネフィルWOWOW」や「WOWOW」でこの番組を放送しているので、そっちが先に日本初放送になる??

追記

有料チャンネルのWOWOWで放送されるそうです。2020年2月24日と3月18日に放送予定のCase25がそのエピソードです。

NHKはというと、放送ペースを見るとまだだいぶ先になりそうですね。

www4.nhk.or.jp

ーーー追記ここまでーーー

2020年5月4日追記

 この人形劇の続編がロックダウン中に作られて公開されています。

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ジェリー・アンダーソン作品に関わったスタッフが解体前のスタジオ跡を訪れるドキュメンタリー

 去年にネット放送されたドキュメンタリーがDVDやブルーレイとなって発売されます。

 

メニュー画面

 これは「Thunderbirds1965」という作品で、スーパーマリオネーションを復活させたチームが製作したドキュメンタリーです。

 

mech.hateblo.jp

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 収録内容ですが、ジェリー・アンダーソン作品が撮影されたイギリス・スラウにある当時のスタジオ跡に、当時のスタッフが訪ねるというドキュメンタリー、デザイナーとして参加していたマイク・トリムへのインタビュー、 舞台裏、フォトギャラリー、予約注文専用のアートカードセットが収録されるそうです。

www.kickstarter.com

www.century21films.co.uk

 ビデオソフトには視聴地域によって制限をかけるリージョンコードのようなものは無いそうなので、日本で売られているDVD・ブルーレイプレーヤーで再生可能でしょう。

 ただ、通販ページや上のパッケージ画像を見てみると、特に日本語字幕があるかどうかについての記載がないので、英語音声と英語字幕のみだと思います。

 ちなみにインターネットを使ったダウンロード販売もVimeoで行われています。

キャプテンスカーレットの新映像

 2017年は『キャプテンスカーレット』の50周年記念イヤーだったのですが、本家イギリスでは関連商品がいくつか発売されたものの、これと言った大きな動きはありませんでした。

 この記念的な機会が逃されたことから、ファンのプロクリエイターが何かしようと思い立ち、時間は掛かったものの完成し、映像が公開されました。映像は利益目的で作られた物ではなく、作品への愛とジェリー&シルビア・アンダーソンとCentury 21の才能あるチームのために作られたということです。

 この映像を作ったクリエーター達は、『Thunderbirds1965』を製作したチームの一員で、人形やセットを持っていたために制作可能だったわけです。

 

mech.hateblo.jp

 

映像へのリンクはこれ↓

フェイスブックのアカウントが無くても視聴できます。

www.facebook.com

残念ながら日本語字幕とかはありませんが、ぜひ。

 

 彼らは『サンダーバード』や他のジェリー・アンダーソン作品のスタイルで、『Mob Street』という、新しいギャング・パペットシリーズを作りたいそうで、その支援も求めています。

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