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『サンダーバード ARE GO』エグゼクティブPのインタビュー記事が公開中

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 2016年10月4日付けの海外WEBサイトで『サンダーバード ARE GO』のエグゼクティブ・プロデューサーであり、特撮部分のを手がけているウェタ・ワークショップ代表 リチャード・テイラー氏のインタビューが公開されています。

worldscreen.com Q&A形式のインタビュー記事には色々と興味深い話題が出ています。

経緯

 いくつか個人的に気になるところを挙げてみましょう。訳についてはだいぶ意訳してます。

Q.どのような経緯で懐かしいこのシリーズを復活させる事に関わるようになったのですか?

A.最初は幼年期の情熱から始まりました。私はしばしばウェタ・ワークショップのDNAには、部分的に『サンダーバード』に対する愛情があると言っています。

私は英国と移住先のニュージーランドで『サンダーバード』の放送を見て育ちました。ありがたい事に、移住した時ニュージーランドでも放送が行われていたので、私は『サンダーバード』に対する熱意を持ち続ける事ができました。

<略>

私は『サンダーバード』に対して情熱的で熱心な人と『サンダーバード』を復活をさせようとしました。我々はテスト映像を制作し、英国に飛びました。

我々はなんとかジェリー・アンダーソンシルビア・アンダーソンに会う事が出来ました。そして彼らは我々に承認を与えてくれました。

その当時、カールトン・インターナショナル・メディアが『サンダーバード』の権利を所有していました。我々は彼らにテスト版を売り込み、彼らは非常に暖かくそのアイデアを受け取ってくれました。しかしその後、カールトンがITVに買収され、悲しい事にプロジェクトはそこで消えました。

 これは2003年頃に製作された、棒で操作する人形劇版のパイロット版(放送局などに売り込み用映像、2005年放映予定と発表されていた)映像の事ではないでしょうか。

 

mech.hateblo.jp

 インタビューの中で、テスト版から11年かかってARE GOの制作に漕ぎ着けたような事をいっていますし、時期的には符合します。

シーズン2

 インタビューではさらにシーズン2以降の事も語っています

脚本家は常にキャラクターを紹介する必要がありません。なぜなら、シーズン2までに視聴者はトレーシーファミリーやキャラクターの間の関係を知っています。

これは個々のキャラクター展開とは対照的に、ずっと多く状況とトレーシーファミリーらのユニークな資質や技量にフォーカスすることが出来ます。物語はより大きい飛躍を遂げることができるのです。

 <略>

ロブ*1は非常に巧みにシーズン1からシーズン2を横断しています。

その中で非常に上手くB-ストーリー*2を織り込みました。シーズン3ではそれらを発展させ、場合によってはそれを完結させる機会を与えます。

番組のファンにとって、それは非常に幅広く感情に訴えるB-ストーリーが展開するのを見る事が出来ます。

 要するに「視聴者はシーズン1で登場人物たちの関係は把握しており、シーズン2では事故や災害の状況や登場人物が持つ資質にフォーカスして描く事が出来る。さらに各シーズンを横断するサブストーリーや伏線が配され、それを回収するエピソードがある」という事みたいです。

SITUATION

 シーズン1の放送時に見かける事が多かった感想として「救助要請側のそれまで対応が描かれていない」というのがあるのですが、これはクラシックシリーズの物語構成が

「事故・災害発生→現場での対応→対応が失敗→国際救助隊への救助依頼→サンダーバードや救助メカの活躍」

というある程度の型に添ったものであり、このステップが描かれる事に魅力を感じている人達の感想だと思われます。

 シーズン2から「Situation」にもフォーカスを合わせるということなので、事故や災害の状況・事態が描かれる可能性は高そうですね。

 

 テイラー氏はニュージーランドやイギリスでは結構多くインタビューを受けているようで、テレビ出演やネット記事も多く見かけます。日本ではキッズ向けの月刊誌などでARE GO記事の連載等はあるのですが、日本でスタッフのインタビューや制作経緯なんかを知ろうと思うと、DVDやブルーレイのBOXに収録されている映像や、講談社が出版している公式ガイドブック、特撮秘宝の記事とかくらいしかありません。web記事などはちゃんと翻訳して出してくれる所もないし、地道に情報収集するしかないです。

 

 

*1:シリーズ構成・脚本のロブ・ホージー

*2:サブプロット

タカラトミー公式サイトで『サンダーバード ARE GO』期間限定の無料配信が決定

2020年6月22日追記

 長い事、動画配信サービスで『サンダーバード ARE GO』が配信されていなかったのですが、バンダイチャンネルにてシーズン1の配信開始されました。

www.b-ch.com

gyao.yahoo.co.jp

www.videomarket.jp

www.dmm.com

ーーー追記ここまでーーー

 

 10月5日の夕方に「電撃ホビーウェブ」から以下の様なニュースが出ました。

hobby.dengeki.com

10月7日(金)からタカラトミー公式サイトで『サンダーバード ARE GO』の期間限定無料配信を開始、3ヶ月に亘り第7話まで配信すると出ています。NHK総合でのシーズン1最終回前日からの配信ですね。

配信スケジュール

  • 2016年10月7日〜2016年12月26日:1話+2話「インターナショナル・レスキュー出動!(前編・後編)」
  • 2016年10月21日〜2016年11月3日:3話「スペース・レース」
  • 2016年11月4日〜2016年11月17日:4話「危険な鉱山を閉鎖せよ」
  • 2016年11月18日〜2016年12月1日:5話「消えたファイアーフラッシュ」
  • 2016年12月2日〜2016年12月15日:6話「ロンドン大停電」
  • 2016年12月16日〜2016年12月26日:7話「高速トレイン大暴走」

↓のページで公開するそうです

www.takaratomy.co.jp

 さらに11月9日(水)発売予定のブルーレイとDVDの各BOX第2弾に収録される日本独自取材のメイキング映像もチョイ見せするとあります。第1弾の時もサンダーバードS号のデザイナー河森氏のインタビュー映像を、NBCユニバーサルの特設サイトでチョイ見せしてたので、今回はタカラトミー公式サイトでも公開する事で恐らく導線を増やした感じでしょう。

 第7話が12月26日までとなっていますが、果たして来年もそれ以降のエピソードを配信するのでしょうか?そして、今までと同じく児童誌を中心に露出をして行くのでしょうか?

 日本ではイギリスのようにヘビー・ローテーション再放送が期待出来ないため、今後『サンダーバード ARE GO』のテレビ放送がどうなるのかは現時点では不明。テレビに頼れないのであれば、かなり的を絞った宣伝をして行くのではないかと思われます。

英国で『Thunderbirds Are Go』シーズン2のプレミア試写開催

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シーズン2

www.youtube.com イギリス時間の10月1日に『サンダーバード  ARE GO』(原題:Thunderbirds Are Go)シーズン2のプレミア試写会が行われました。

  ネタバレ防止で観に行った人も多くを語っていませんが、気になることを言っている人がいました。それは「(試写で上映されたGhost Ship*1についてネタバレを避けつつ)特定エピソード参照せずに言うとベラミー雰囲気があった」というものです。この名はサンダーバード等を制作した会社の出版部門が出していた「TV CENTURY 21」という本で、コミック版を描いていたフランク・ベラミーのことです。

 コミックは原作と作画に分担され、原作にはテレビ版サンダーバードの脚本家も名を連ねています。ベラミー氏はこの作画を担当し、30本以上描いているそうです。その中からピックアップされた物語はその後も出版されています。イマイのプラモデル「Xカー」もこのコミック版で登場したメカです。

Thunderbirds: The Comic Collection

Thunderbirds: The Comic Collection

 

 このベラミー氏のコミックというのは、ダイナミックでアクションが多いことが特徴とされています。すでに公開されている「Ghost Ship」の映像はを見てみると……

First Look: Thunderbirds Are Go | First Look

 ダイナミックでアクションが多いのは分かると思います。こういう感じがベラミーの雰囲気があるという事なのでしょうか。

 ちなみにこのエピソードは何話目にあたるかはハッキリしていないのですが、第1・2話は「The Depths」というタイトルで、「Ghost Ship」は2話ではないか?という噂。

 追記:また、試写を見て「シリーズの予算は、明らかに特殊効果とミニチュア・ワークの品質を改善した」という感想もありました。これについてはトレーラー(この記事の一番上にある動画)を見ても分かるように、ミニチュアを実際に爆破しているシーンもありますし、公式がSNSに投稿したシーズン2製作風景にも「2号」と「4号」の結構大きめのミニチュアモデルが映っていますので、これらの使用によるビジュアルインパクトが大きいという事でしょう。

 イギリスでの放送開始は10月と発表されており、今やっているシーズン1再放送が終る月末頃の放送ではないかと言われています。

日本でのシーズン2

 日本でのシーズン2の放送がどうなるのかは全く情報が出ていませんが、春頃に東北新社が出したシーズン1後半放送開始の告知の中にも、シーズン2制作のニュースが含まれていました。

 なので、シーズン2放送可能性は全くないということでもなさそうです。NHKでやるにしても、もうシーズン1のような放送は誰も望んでいないのは明白でしょう。まともに毎週放送出来る枠を確保してやってもらいたい、それだけはファンが一致して望んでいる事でしょう。

 NHKがあの扱いなので、シーズン2放送するとしたらNHKなのか他局になるのか分かりませんが、お願いしますよ……

*1:当初このEPという事で書いたのですが、ハッキリしないので消しときます