株式会社ジェンコの真木社長が、パトレイバーの新たなプロジェクトをスタートするとフェイスブックに投稿してから、満5年。
今年2021年6月11日に公式ファンサイト内のコンテンツで、とある情報が出ました。公式ファンサイト内の情報を他で書くな的な規約があるので、ハッキリとは書けません。が、HEADGEARの伊藤和典さんがメインになる仕事は終わった、とでも書けば察しがつくでしょうか。
あとは絵コンテなり作画なりの現場の作業になるんですが、そっちの方はどうなってんのか僕にもちょっとよく分かりません。
と伊藤さんが言っていました。
ところで、過去20年くらいの間には映像作品として、『WXIII』(ミニパトも)と『THE NEXT GENERATION パトレイバー』シリーズが制作されましたが、この二つは一般的に大々的に制作決定発表された後、どのくらいで本編を見ることができたか調べてみました。
THE NEXT GENERATION パトレイバー
まず、直近の作品として『THE NEXT GENERATION パトレイバー』ですが、この作品は2013年3月に東京国際アニメフェアでTNGP版98式イングラムのビジュアルが大々的に掲示されました。細かく言うと、これより半年ほど前の2012年9月にスタジオジブリの鈴木敏夫プロデューサーによって、押井監督が実写版を作っているとバラされました。
「パトレイバー」実写化? ジブリ鈴木Pの暴露に、押井守監督あたふた : 映画ニュース - 映画.com
そして、2014年4月にTNGパトレイバー第1章が劇場上映されました。大々的に発表された2013年3月から数えると、劇場上映まで1年1ヶ月かかりました。
WXIII
この作品は、1997年11月に東京国際ファンタスティック映画祭で『XIII [PATLABOR]』と題しパイロット版が上映、製作発表がされました(DVDBOXに収録されています)。この1、2分ほどのパイロット版は新規作画のアニメーションで構成されており、どういう内容の作品か雰囲気が窺い知れる物でした。なので、発表から公開まで結構時間が掛かりましたが、個人的には期待感や待つモチベーションは維持し易かったです。
当時はパソコン通信やインターネットがありましたが、まだまだ接続のハードルは高い時代。パイロット版の画像は映画祭以降に発売されたアニメ専門誌などに掲載され、そこから全国の大勢に知られた形だと思うので、人によっては数か月かそれ以上ラグがあったものと思われます。
しかし、制作アニメスタジオに経営的な問題が発生したりで、制作が遅延。2002年6月にようやく劇場公開されました。大々的に発表されてから、本編を目にするまで4年4か月ほどかかっています。
REBOOT
REBOOTは2016年7月29日に制作と上映日が発表され、同年10月15日に上映されました。待った期間としては一番短いんじゃないでしょうか。
EZY
EZYはこっちの記事に詳しく書いてますが、2017年6月にフランス・アヌシー国際アニメーション映画祭のMIFA(見本市)で、劇パトそっくりのビジュアルが掲示。
「パトレイバー」新作か? フランスの映画祭に「Patlabor EZY」ポスター - ねとらぼ
のちの真木氏発言から、この時期にはシナリオも出来ていなかったとのことなので、見切り発車に近い?。
細かく言うと、「アニメ(ーター)見本市」のいち作品である『機動警察パトレイバー REBOOT』の1週間限定上映が2016年10月15日から行われたあと、11月23日に真木氏がフェイスブックにパトレイバーの新たなプロジェクトをスタートすると投稿しており、これがTwitterでも拡散していました。2021年11月23日時点で、アヌシーから4年5ヶ月、フェイスブック投稿からは満5年経ちました。
https://www.facebook.com/taro.maki.3/posts/1221272684585380
こんなことを書いといてアレなんですが、別に「早く!」と思っているわけではありません。プロデュース側について思う事は多々ありますが、クリエイター側の皆さんが急いで作って納得の行かない物が出来るくらいだったら、時間が掛かっても納得の行く良いものが出来て欲しいというスタンスです。
特に、HEADGEARの出渕さんや伊藤さんのREBOOTやEZYに関する発言を読み聞きしていると、パトレイバーを見ていた世代のクリエイターが「やりたい!」と言えば、それを支持する考えはあるようです。なので、万がいちEZYが上手くいかなかったとかになったら、当然そういう新世代クリエイターが作るパトレイバーの可能性も潰えてしまうかもしれませんし、そうなって欲しくないですので。