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新作『サンダーバード ARE GO』リメイクのメカとキャラクター等の情報(2018/7/4更新)

2018年7月4日更新個所9.メカニックの項目
 この番組のコンセプトアーティストが、サンダーバード各機の詳細な図解、没になったデザインなどを公開している件について追記。

最新情報

mech.hateblo.jp

サンダーバードとは

 サンダーバードはイギリスで1965年から放送され、フランス、ドイツ、ガーナ、オーストラリア、ブラジル、カナダ、日本といった30カ国以上の外国で放送されたSF人形劇です(TVシリーズ全32話の他に人形版映画2作、人間版1作など)。

 日本では、地上波TVのキー局で10年おきくらいに再放送が行われており、各世代にファンがいます。本国イギリスでの人気は元より、特に人気が高い国としては日本とオーストラリアが有名です。

 1965年シリーズは、今の設定では2065年が舞台。宇宙飛行士であったジェフ・トレーシーが実業家に転身後大成功を納め設立した「インターナショナル・レスキュー(国際救助隊)」の息子たちや仲間の活躍を描いた作品です。

 放送開始後にファンから寄せられた質問に答える形で年鑑等で後づけされた設定や、制作元ではなく配給元によって設定された設定もあるので、どれか一つに絞るのが難しくなっているのが現状です。

 作品の特筆すべき点として「スーパーマリオネーション」(スーパー・マリオネット・アニメーションの3つの言葉を合わせた造語)と呼ばれる、録音した音声に反応して唇が開閉する技術を導入した操り人形を使用しています。ただし、腹話術人形のように口の両脇に縦筋や溝はありません。

 国際救助隊のスーパーマシンは「サンダーバード」と呼ばれ、基本的に1〜5号が使われています。

 この作品の魅力は個性的なキャラクターたちだったり、登場するメカだったり、人形サイズに作られた美術セットだったり、救助隊というコンセプトだったり、救助メカだったり、救助メカがクライマックスを盛り上げる展開だったり、色々あります。

 

2015年リブート版

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出典:itvのセールス資料

 ある時期にプロデューサーだったジェリー・アンダーソンが権利を売却し、その後何社かの手に渡る中で、何度もシリーズとしてのリメイクが計画されていたのですが、実現しませんでした。

 それが形になったのが2004年に人間実写版映画でしたが、興行も振るわず、出演者のやる気とは裏腹に映画でシリーズ化される事もありませんでした。そして2015年、テレビシリーズとしてはほぼ50年ぶりに放送されます。

 2015年版のシリーズ構成としては、第1シーズン・22分x26話(エピソード1と2は前後編で、イギリスの初回放送では1時間枠で連続して放送。再放送では前後編に分けて放送)。上の広報用冊子の画像によると、メインとなる視聴者の年齢は5〜11歳とされています。

番組概要

 今回の新作は、人形劇版をそのままリメイクしたものではありませんし、続編でもありません。設定やキャラクターはある程度維持しつつも、現在から予想される未来の技術や世俗を反映させながら、企画を練り直し物語を1からやり直す、いわゆる「リブート」作品です。なので人形劇版とはストーリー上の繋がりはありません

 一部報道でフルCGとあるので、最初から最後までキャラクター・背景も全てCGで作られた「フルCG作品」だと誤解している方々が結構いらっしゃるようです。

 しかし、実際はキャラクターが動き回る場所や建物・島などにミニチュアが使われており、そこにCGキャラクターを合成する形で映像化されています。宇宙空間などではフルCGのシーンもありますが、惑星の地表はミニチュアなど使い分けられています。登場メカについては、CGとミニチュアが使われています。

 今回のシリーズで人形を使わないのかと思った方もいらっしゃるでしょう。これについては、ヒントになりそうな事例があります。

 ジェリー・アンダーソンのプロダクションは現在彼の息子が引き継いでいるのですが、日本でも放送されたジェリー氏の原案アニメ『ファイアーストーム』の特撮人形劇を製作しようと企画し、方々に協力を求めて回ったそうですが「CGの方が制作が容易なのではないか?」と協力してくれる会社やスポンサーが得られなかったと言うのです。これはファイアーストームのネームバリューなども関係しているとは思うのですが、結局クラウドファンディングによって資金集めを行いました。

 他の事情としては推測できるのは、人形を動かす人形師を大勢確保するのが難しいというのもあるかもしれません。スーパーマリオネーションの売りはセリフと口が一致して動くリップシンクロであり、それに合わせて人形を動かす技術も必要になります。

 また、50年前のように大規模にスタッフを集めて作るのは難しい、ということもあるかもしれません。50年前は資金の一部は配給会社ITCから出ていたものの、実制作はジェリー・アンダーソン率いる制作プロダクションの中でほぼ完結して行われていました。スタッフも10人20人では無い、経験を積んだスタッフが大勢働いていましたが、そのチームもその後のスタジオ解散でバラバラになってしまいました。

 元スタッフ個々でその技術は受け継がれてはいたようです。その後もサンダーバードのキャラクターを登場させたCMなど、短編・小規模作品でスーパーマリオネーションは使用されていましたが、事実上スーパーマリオネーションという手法は1969年の邦題『ロンドン指令X』以降『Thunderbirds1965』が制作されるまで失われていた状況にあります。

 さらに煙や爆破など特殊効果に至っては、50年前に使用されていた火薬類のなかに発がん性物質がある理由で使用禁止になっている物もあり、全く同じに再現出来ない事情もあるそうです。

舞台設定

 第1話でバージルが「今は2060年」云々と言っており、それ以前の2040年に世界的な紛争が起こったらしく、その時の遺物や影響が第3話や第4話で描かれています。

放送情報

 日本放送について NHK『サンダーバード ARE GO』の放送 - よろず手控え帖

制作会社

制作

 この番組は国際的に制作されています。制作はイギリスのitv(アイティービー)、ニュージーランドPukeko Pictures(プケコ・ピクチャーズ)。ニュージーランドでは、すべてのデザイン、シーンの撮影がされており、ディレクターも居ます。

 NHKでの放送のエンディングテロップで、制作協力ニュージーランド政府とあるのは、ニュージーランド政府の基金を利用したからみたいですね。

 シナリオについては、Head Writer(日本で言うところのシリーズ構成担当の脚本家)のロブ・ホッジ氏はアメリカで執筆。その他にアメリカとイギリスの脚本家たちによって執筆されます。英語版のセリフはイギリスで録音。最終的にはすべての要素がイギリスに戻り、音楽や効果音の要素もイギリスで追加されポストプロダクションされる。

CG・VFX

 CGのアニメーション付けとレンダリングは、台湾のCGCG inc.(スター・ウォーズ 反乱者たちも手がける会社)。ちなみに、日本にも「CGCGスタジオ」と言う会社がありますが、関連会社ではあるものの別会社との事。

 合成や効果付けはMilk VFX

ミニチュア・特撮

 ミニチュア製作はニュージーランドにあるWeta Workshop(ウェタ・ワークショップ)

ロード・オブ・ザ・リング』『ホビット』『キングコング』『アバター』などで有名。

サウンド・トラック

 音楽はベン&ニック・フォスター。2016年1月20日に日本のレコード会社からも発売。

サンダーバード ARE GO

サンダーバード ARE GO

 

 

ミニチュア

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 一部のゲストメカもミニチュアが使われています。セットもサイズの大きいものが使われており、風景だけでなく、部屋の中などもミニチュアで作られているのが分かります。

 毎回使い回せそうなトレーシー島内部の基地設備や室内の他に、上の画像にもあるようなセットがミニチュアで作られています。CGなのはキャラクターとサンダーバード機やペネロープ号とそのコクピットといった乗り物内部、宇宙空間、一部室内などです。何もない宇宙空間などは別ですが、毎話必ずどこかしらにミニチュアが映り込んでいます。

 ちなみにミニチュアモデルメーカーの中に、日本出身でウェタワークショップに所属している大橋将行さんがいます。発売中のDVD/BD-BOX2にインタビューが収録されています。PR動画:サンダーバード AREGO BOX2_特典映像一部公開 - YouTube

 追記:英国で2016年10月末から放送されるシーズン2では、サンダーバードメカにもミニチュア(といってもかなり大きい)が使われている。

メイキング

 ↑の動画は「Reggie and the Thunderbirds No Strings Attached」という47分のメイキングドキュメンタリーの一部です。

追記:BD BOX/DVD BOX第1弾にこのメイキング番組が収録。第2弾には「新シリーズの誕生」「メカデザイン」「制作現場レポート」「ミニチュア&キャラクターデザイン」「ウェタ・ワークショップ現地取材」の五部構成からなる日本オリジナル制作のメイキング・ドキュメンタリーが収録↓

www.youtube.com

 ミニチュアを製作しているWeta workshopがYouTubeで動画を公開中。2015年8月のNHK先行放送の本編後に流れた映像と同じシーンがあります。

www.youtube.com

他のメイキング・舞台裏動画

キャラクター

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 髪の色が変わっているキャラクターもいますが、全体的に若くなった感じです。面影もない、似てない、という意見を見かけますが、私にはそうは思えませんが……

トレーシー兄弟の年齢

  ARE GOの年齢と兄弟順については、日本より先に放送開始されたイギリスなどの海外では明確な記述がなかったようです。しかし、日本語公式サイトで年齢が公にされ (現在は削除)、海外のファンの間で話題になっていました。

 そして、この日本で公にされた年齢について、ファンがシリーズ構成と脚本を担当するスタッフにTwitterで質問をしました。そして回答を得ています。

それによると、「スコットは一番年上で、アランは最も若い、ゴードンはその中間のあたり、年齢の明言は避けている」と言っています。そのやり取りについては、以下のリンクにまとめられています。

 これらの設定の不徹底は、初回放送当時のイギリスで出版されたサンダーバードの年鑑本の頃からあるものなんですが、そこまで真似しなくてもいいのに。

 一時期バージルが次男で、ジョンが三男という設定だったこともありますし、1999年頃に『サンダーバード』の版権がカールトンという会社に移った際に、舞台年代の設定が2025年と2065年とあったのを2065年にし、兄弟順もジョンが次男、バージルが三男になりました。

 2004年の人間映画版ではどうだったかというと、年齢・兄弟順、さらに操縦を担当するマシンも変更されていました。以下、各キャラクターの画像は英語公式サイトからの引用。

スコット・トレーシー

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長男、主にサンダーバード1号(高速偵察機)担当
職務 初動現場確認
 スコットは、トレーシー兄弟から期待される大胆さと勇気を持ってあらゆる困難に挑戦する。 父・ジェフ・トレーシーの行方不明以来、スコットはインターナショナル・レスキューの非公式なリーダーの役割を担ってきた。
 彼がボスだと兄弟達は不平を言うかもしれないが、彼は間違いなく家族の中で最も経験が豊富で、緊急事態に対する最善の対応を知っている。スコットの唯一の弱点は、状況によっては感情的になってしまうことがある。しかし、これは彼が仕事や家族についてどれだけ深く考えているかでもある。

サッシュ(たすき状の物)のカラー:グレー
ユニフォームのアクセントカラー:ブルー

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※以降の各キャラ装備品の名称は怪しい翻訳なうえ、日本語吹き替え放送前に訳したので本放送時のセリフとは異なっています。

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長男・スコットは、超高速航空機の1号で一番最初に現場に到着し、現場の指揮を取る。

 

 

バージル・トレーシー

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主にサンダーバード2号(救助装備輸送機)担当
職務 解体、重い物を持ち上げる、輸送
 彼のサンダーバード2号と同様に、兄弟の中で最も身体が大きく力持ち。熟練した技術者で整備士。彼の芸術と音楽の才能は、驚くほど敏感な側面を明らかにする。これはおそらく、彼の "タフな男" の外観にもかかわらず、兄弟たちの仲裁役でもあるため。
 忍耐は彼の美徳の一つではない、彼はめったに指示を待たない。幸いにも、これは彼が最も必要な時に近くにいることを意味する。彼はインターナショナル・レスキューのすべての任務に分別があり、絶望的な状況でも穏やかさを保つ素晴らしい能力がある。
 
サッシュ(たすき状の物)・ユニフォームのアクセントカラー:グリーン

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スーパートラクションブーツは跳躍力を増す機能もあるようです。

 

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 バージルは大型輸送機のサンダーバード2号で救助メカを運び、救助作業もこなします。1965年版同様にピアノを演奏する姿が見れる。

 

 

アラン・トレーシー

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五男で末っ子、主にサンダーバード3号(宇宙ロケット)担当
職務 宇宙飛行士
 アランは典型的なティーンエイジャー。超人的な反射神経と凄い集中力を持つ、生まれつき才能のあるパイロット。寝る事以上にサンダーバード3号を飛ばすことを愛しており、いつも救助任務に参加したがっている。
 恐れ知らずのアランは、好きなビデオゲームと同じ熱意ですべての困難に立ち向かう。それはコックピットでも自宅でも、宇宙でジェット推進ボードに乗っている時も同じ。そのため救助任務について、アランがゲームに勝つためにプレイしているように見えるかもしれない。
 
サッシュ(たすき状の物)・ユニフォームのアクセントカラー:レッド

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 これ書いたのが放送前だったので「Gravity Rockets」は引力ロケットと書きましたが、放送見た後だと姿勢制御などに使う装置みたいです。

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 末っ子のアランは1965年版よりも幼い感じで、今作のメインターゲットである5〜11歳位の視聴者に一番近い年齢だと思われます。宇宙ロケットの3号パイロット、宇宙飛行士として宇宙での災害事故救助を担当。

 

 

ゴードン・トレーシー

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主にサンダーバード4号(小型潜水艇)担当
職務 水中捜索救助
 楽しさを愛する外向的なゴードンは、トレイシーファミリーのジョーカーとして評判で、ゴードンは常に顔に笑みを浮かべている。しかし、生命を救うために救助活動をしたり、ある女性を感心させようとすると、彼は真剣になる。
 
サッシュ(たすき状の物)・ユニフォームのアクセントカラー:イエロー

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 ゴードンは高速潜航艇の4号で水場での救助を担当。ほかにも2号に同乗し救助メカを操ったりもします。CGになったことでアクションが多めのようなので、水泳が得意なゴードンがプールでがっつり泳ぐシーンとかあるかもしれませんね。

 

 

ジョン・トレーシー

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主にサンダーバード5号(宇宙ステーション)担当
職務 宇宙ステーションから司令通信と派遣割当を休み無く運用する
 プレッシャーの下で冷静に同時作業をするジョンの能力は、インターナショナル・レスキュー派遣の理想的な頭脳。救助任務における彼の支援は、通常サンダーバード5号から行われる。さらにジョンは星を眺めたり、軌道上で孤独を好む。
 ジョンは大人びており、素早い思考で技術的ノウハウに関してはブレインズと競争できる唯一のIRメンバー。
 
サッシュ(たすき状の物)・ユニフォームのアクセントカラー :オレンジ

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背中に背負っているのは宇宙空間での姿勢制御装置をする役割もあるようです。

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 宇宙ステーションの5号で救助要請や異変をキャッチするジョンは、説明にディスパッチという文字が見えるので、救助依頼を受ける以外にも現場に誰を向かわせるかなどを割り当てる仕事もあるようです。

 2015年リブート版では、1965年版よりもジョンのキャラクター性や性格が伺い知れるエピソード、5号を舞台にしたエピソードもある。

 

 

タヌーシャ・"ケーヨ"・キラノ

Thunderbirds Are Go | New International Rescue Team Member - YouTube

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ブレインズが開発したばかりのサンダーバードSのパイロット
職務 隠密作戦
 トレイシー・アイランドで育ったケーヨは、トレーシー兄弟の姉妹のよう。そして、カンフーの詠春拳の専門家。バージルでさえ接近戦で彼女とは勝負になりません。
 トレーシー島のセキュリティを担当するケーヨは、彼女のサンダーバードSのように忍者的であり、しばしばスコットとの衝突につながる反抗的な勢いがある。それにもかかわらず、インターナショナル・レスキューへのケーヨの忠誠心は変わらない。

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 今作の新キャラ・ケーヨ。イングランド生まれの19歳。

 KAYOという名の由来は第2話で語られています。名前にもある「キラノ」つながりの話ですが、1965年版でミンミンの父親であったキラノが登場するかどうかは、今のところ情報がありません。

 ebayに出品されていたプロモーションブックに、ケーヨの紹介文があるのを他の記事でも書きました。そのプロモブックに書いてある文章によると、詠春拳という中国武術の達人で、国際救助隊の活動に不可欠な部分である保安や隊員のフィジカル・護身術?トレーナーを担当するとなっていました。

 数少ないトレーシー島に住む女性(おばあちゃんとミンミン)の立ち位置と言う点では、ケーヨも同じなのでしょうが、救助隊の中で重要な任務担当で、さらに兄弟たちの指導役という役割は、ミンミン以上に重要なキャラクターになっているようです。

 こういったキャラクター配置や分担も、人形劇では出来なかった動きが出来るCGIの利点を、生かそうという考えからかもしれません。

 イギリス発の真偽不明の噂として、今回Tin Tin(日本語名ミンミン)という名前が使われていない理由として、Les Aventures de Tintin(タンタンの冒険)と被るので変えた、商標などの権利の問題で変えてある。などという話があるようですが、タンタンの方はずっと前からある作品ですし、あんまり関係ないような気がしますが。

 

Thunderbirds Are Go Kayo Action Figure by Vivid Imaginations [並行輸入品]

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ブレインズ

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 ブレインズは、インターナショナル・レスキューの影にいる天才であり、彼らの仕事を可能にするすべての車両と機器を設計している。彼にプレッシャーがかかる状況で、何かしてもらおうとしてはいけません!
  • 並外れた優秀さ。静観的でじっくり考える。
  • プレッシャーに弱い。

 サンダーバードや救助メカを作った科学者・エンジニアのブレインズには、ロボットの相棒がいます。原語だとインド系の訛りがある英語を喋っているようです。

 1965年版ではブレイマンなる人型ロボットを作っていましたが、今回はマックスという多脚ロボットを作って色々と手伝わせています。

 

 

ペネロープとパーカー

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 インターナショナル・レスキュー ロンドンエージェントのペネロープはだいぶ顎がシャープになり、それに合わせて唇も小ぶりになりました。瞳の色は同じ。トレーシー島のラウンジにあるペネロープの写真は髪が短いです。

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  • 職務 ロンドンエージェント
  • 社交界で影響力のある有名人
  • インターナショナル・レスキューの裏で活動するフィクサー
  • ドライウィットで良いセンスを持った策士

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 ペネロープはやっぱり複数の衣装が用意されているようです。ペットにパグを飼っており、名前はシャーベット。ペネロープ邸のミニチュアにも犬の石像も。

 貴族と言う言葉は今のところ見かけないのですが、建物の様子や父親云々のセリフからすると、由緒ある家なのは確かそうです。

 

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  • 彼の怪しい過去は犯罪者を理解するのに役立つ
  • おどけ者で動じないロンドン訛りの男
  • 元兵士

 ペネロープの愛車「FAB1」のドライバー兼ボディーガードのパーカー。1965年版では元金庫破りの執事でしたが、新シリーズではボディガード的な感じに。怪しい過去があるためか、金庫破りなどが得意なのは1965年版同様。けっこうアクティブに動き回ります。

ケーシー大佐

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  • 世界防衛軍(GDF)のチーフ指揮官
  • 世界防衛戦略を監督
  • インターナショナル・レスキューが信頼する人物

 ケイシー大佐は1965年版でもジェフの友人という立場で登場しましたが、その時は男性でした。今回は女性ですが、同じくジェフとは面識があるようです。Global Defense Force(世界防衛軍)に所属し、インターナショナル・レスキューのサポートもしている。

おばあちゃん

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  • トレーシー島の管理
  • 知恵と洞察力がある
  • 酷い料理

 トレーシー兄弟のおばあちゃんも登場し、具体的な年齢は不明ですが1965年版より若いみたいです。そして、おばあちゃんの料理の下手さがストーリーに盛り込まれています。

 新シリーズ第1話で、自動キッチンモジュールの使い方が分からないのか、格闘しているシーンがあります。

 1965年版でトレーシー島の料理番であるキラノに「チキンを焼くのに原子オーブンの方が早く焼けるでしょう」と問われ、おばあちゃんが「あれのコツが分からない」と答えるやり取りがあるんですよね。新シリーズで最新調理機器と相性が悪い、というのはここから来ているのかもしれません。※独自研究

フッド

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  • 変装の名人
  • サンダーバードの最先端技術を盗んで悪用しようとする
  • 複数の人間になりすましている
  • トレーシー兄弟たちが知らない秘密を持っている

 フッドというキャラクターですが、1965年版では国際救助隊の秘密を得るために事件・事故を起こしたり破壊工作を請け負ったりしている一方、国際救助隊にハードな反撃を食らいコントの爆発頭になったり、依頼人の家に飛行機ごと突っ込んだり、機械に当たり散らしたり、警告を無視して自爆したり、やたらブツブツ独り言を言ったりしながらもしぶとく生きるコメディーリリーフな立場でした。50年間で世の中もいろいろ変わったので、今作でどんな悪役になるのかが気になっていましたが、相変わらずでした。

 

サンダーバード アクションフィギュア TBF-06 フッド

サンダーバード アクションフィギュア TBF-06 フッド

 

 

ジェフ・トレーシー

 国際救助隊の隊長で、兄弟の父親ジェフは登場しません。どうやらフッドの仕業で行方不明らしいです。新シリーズでは、彼の知人や残した物がたまに登場します。

 脚本家がジェフについて質疑応答で語った様子は、↓の動画にあります。

 生きているか死んでいるかハッキリ言っていないんですよね。ただし、この動画ではないのですが、他の脚本家が劇中でパパについて語られる事はあるとは言ってます。さらに他のインタビューでは、制作が決定しているシーズン2にも登場しないといも語っているスタッフも居ます。

 もしシーズン3とか制作されれば、その時は可能性があるのかな?シーズンが進むとネタ切れとマンネリが出てくるので、その時は要望の多いであろうジェフの帰還を描くかもしれないと、淡い期待を勝手にしときます。

 他のインタビューなどとも合わせて読み取ると、

  • 「ジェフ ・ トレーシーは、存在を無くしたり、またはどんな方法、形で存在を小さくできるキャラクターではない」
  • 「彼はサンダーバードの世界、そして画面で巨大な存在」
  • 「そして、我々が今製作している番組は、ジェフ・トレイシーについてのものではなく、兄弟たちとケーヨについてである」
  • 「彼を番組から外すという決定によって、兄弟たちが本当に局面に突き動かされるストーリーになった」
  • 「ジェフの不在から得る物は、シリーズが前進するために非常に重要」

というような事をいっています。

 番組としては(クラシックシリーズより本編時間が半分以下になり)起承転結の配分やメカ救助活動描写の取れる時間が短くなった。クラシックシリーズでジェフは基地で意思決定しているのがメイン、この役割は兄弟たち(特にジョンとかスコット)に振り分ける事が可能。新シリーズで兄弟たちのストーリーにする都合や、彼らの出番を増やす点からもそうしたい。

 ただ、ジェフの存在は巨大で、全く存在を削るのは無理なので基地には居ないが、影響を及ぼす場所にいさせることにした。それは、兄弟たちが救助活動で局面に立ったとき『パパならどうする?』、『パパが居たらどんな命令をするか』と考えることで、彼らが賢くなる様や成長を描ける。という話のように私は感じました。

声の出演

原語の英語

  • スコット・トレーシー:ラスムス・ハーディカー
  • ジョン・トレーシー:トーマス・ブローディ・サングスター
  • バージル・トレーシー:デヴィッド・メンキン
  • ゴードン・トレーシー:デヴィッド・メンキン
  • アラン・トレーシー:ラスムス・ハーディカー
  • ブレインズ:ケイヴァン・ノヴァク
  • おばあちゃん:サンドラ・ディッキンソン
  • ペネロープ:ロザムンド・パイク
  • パーカー:デビッド・グラハム
  • ケーヨ:エンジェル・コールビー
  • ケーシー大佐:アッジョア・アンドー
  • フッド:アンドレス・ウィリアムズ

 原語ではスコットとアランの声、バージルとゴードンが同じ声優です。ペネロープの声は映画『ゴーンガール』で最近注目され、映画『007 ダイ・アナザー・デイ』などに出演した事のあるイギリス出身女優、ロザムンド・パイク

 また、1965年版でパーカーの声を担当していた、デビッド・グラハムが再登板することも発表されています。

 ジョンの声は、2015年5月に日本でも公開された映画『メイズ・ライナー』にも出演している、トーマス・サングスター。

 1965年版の英語版でペネロープの声を担当したシルビア・アンダーソンですが、今回の新作でもシルビアと呼ばれるペネロープの大叔母の声を演じるそうです。

日本語吹き替え

スコット・トレーシー(浪川大輔
バージル・トレーシー(花輪英司
アラン・トレーシー(村瀬 歩)
ゴードン・トレーシー(柿原徹也
ジョン・トレーシー(KENN)

トレーシー兄弟声優陣登壇取材会の動画があります(公開終了)

ケーヨ(寿 美菜子)
ブレインズ(上田燿司
ペネロープ(清水理沙

清水さんは2004年人間映画版の吹き替えで、ティンティンの声を担当。

パーカー(岩崎ひろし)
おばあちゃん(磯辺万沙子
フッド(石塚運昇

造形

 顔の造形は1965年版のものをかなり継承しています(特に下唇の形とか顎とか)。顔の表面が人間の皮膚感ではなく、人形の表面的な感じになっている点からしても、明らかに人形を意識させる作りになっています。これは当然出てくる「人形じゃないと」と言う意見を見越しての、コンセプトなのではないでしょうか。

 そして、スーパーマリオネーション黎明期に指摘されていたという「表情の乏しさ」ですが、スティングレイやサンダーバードでは「普通の顔、険しい顔、微笑んだ顔、瞬きの出来る顔」といったバリエーションを使い分け、キャラクターに命を吹き込んでいました。

 各キャラクターの画像を見れば分かると思いますが、今作では過去作以上の表情の豊富さが実現しています。このあたりはCGならではといったところでしょう。

 ただ、人形では汗や汚れすり傷などのメイクする事で、人形にも関わらず生々しい表現が可能だったわけですが、CGではそういうものが今のところありません。これは50年前のテレビと、今現在のテレビにおける表現の自由さ(特に子供向けなので表現規制など)が随分違う、ということも関係しているのかもしれません。

ユニフォーム

 肩からかけているタスキのような物は1965年版でも着用していましたが、今作では装備が追加されて、各キャラクターの担当メカの色と同色になっています。

 人間映画版のユニフォームよりは、遥かに1965年版を尊重している感じではありますが、全員同じものではなく、キャラクターによって微妙にディテールが異なっています。

 例えば、ゴードンは潜水衣のようであり、アランの首周りには宇宙服にあるようなヘルメットを固定するラッチらしき物が見えます。

 各キャラの装備も担当分野にあわせたもので、4号のゴードンは酸素ボンベのレギュレータのらしき装置とホース、2号のバージルハンズフリーで使えるハイパワーLEDスポットライトといった具合。

隊員たちの装備

ヘアスタイル

 各キャラクターのヘアスタイルがクラシックなピシッとしたものから現代的なフワッとした若者のヘアスタイルになっていたり、色が変わったりしています。

 髪の表現については、1965年版では実際に人髪を使い頭髪がほつれるといった繊細な表現が可能でしたが、今作ではCGレンダリングの手間や時間短縮からか、まとまった物体のように表現されています。が、ペネロープの髪は一部伸縮させて表現する等、ずいぶん凝った事をしている模様。

カニック

 各マシンの具体的な大きさは、イギリス版公式サイトの情報でも出ていないようです。ただし、画像等を見ると一部のマシンは1965年版より若干小さくなっているように見える箇所もあります。(追記:日本ではタカラトミーが公開した玩具のTVCMで、新2号の全長が明かされました)

 それから、少なくとも1号と2号には遠隔操縦機能が搭載されています。1、2号の機首に棒状の物が飛び出ていますが、これは機銃ではなくて主にセンサー類です。

2018年7月4日追記

 シーズン2の日本放送に関する情報がない中で、心躍るものがあったので書いときます。Twitterでフォローしている方のツイートで知ったのですが(この方がネット上でよくある作品タイトルを当て字にして検索除けとして使う方法を取っているので、配慮して元のツイートは記しませんが)、『THUNDERBiRDS ARE GO』のリードコンセプトアーティストChristian Pearce氏が、個人的にWEB上に公開している参加作品での仕事の中にサンダーバードのイラストが公開されました。

christianpearce.artstation.com

 本来、こういうイラストは「テレビマガジン」とか「てれびくん」といった児童誌などでメカ図解として公開されてもおかしくないのですが、今まで日本ではほとんどそういう雑誌に掲載されたことがありません。あっても断面図とかでもなくて、すごくあっさりしたもので、なぜで詳細な図解やらないんだろうと思っていました。

 本来なら金を払って見るようなものを、無料で公開してくれる太っ腹さに感謝です。パート1とありますが、サンダーバード各機以外のもののアートがパート2で公開されるようで、こちらも楽しみです。

 それと、Twitterでも大きいお友だちにこのイラストが好反応なので、

ぜひともシーズン2を日本放送する際には、子供たちの目にも触れるようにしてもらいたいです。きっといい反応があると思います。

以下、各サンダーバードの画像は英語公式サイトから引用。

サンダーバード1号

Thunderbirds Are Go | Thunderbird 1 - YouTube

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 サンダーバード1号は、ほぼ1965年版のシルエットのままです。機首の赤い部分は1965年版ではほとんど段差がなかったのですが、1号のモデルと言われる事の多いジェット戦闘機・ライトニングと同じように、赤い部分が胴体内に入って段差が出来ています。機首にある棒状のものは、以前の記事にも書いたのですがイギリスから出てきたイラストにピトー管(飛行速度を計測するための装置)と書かれています。

 それと1号は「全世界どこでも〇〇分で到着出来る」という設定があります。1965年版は60分なのですが、ARE GOでは30分だったり60分だったりと、一貫性がありません。英語公式WEBサイト(2017年7月時点)では、60分となっています。

 あとは垂直離着陸時に使用する噴射口が1つから4つに増えました。そしてエンジン吸気口が付き、翼が若干短く下に角度がついています。着陸時には機体後部の十字の部分が回転し、後部着陸脚が2つ出てくるようになっています。

 機体下部がキャノピー的になっているので、外を目視することができ、大きく開いて乗降が出来るようになっています。パイロットシートもアームによって機体外に出せるようになっており、乗り降りがし易いようになっています。人によっては、1号に窓が付いたのは大きな変更点と感じそうですね。

 基地での乗り込み方ですが、1965年版と同じく忍者屋敷のどんでん返しは健在。乗り込んだ後が異なり、傾斜エレベーター下るのではなく登ります。

 これは1〜3号共通の話なのですが、乗り込みの移動中にユニフォームに着替えます。1965年版でもマシン内で収納されているユニフォームが出てくるシーンはあったのですが、着替えるシーンそのものはありませんでした。それが新作でもある意味継承されています。装着するシーンはあるのに靴を脱がせてるシーンがないとか、いろいろ突っ込みはあると思いますが……。

 

サンダーバード サウンドビークル サンダーバード1号

サンダーバード サウンドビークル サンダーバード1号

 

 

サンダーバード2号

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  • 機能:補助機器輸送
  • 最高速度:5,000MPH (時速 約8,000km)
  • 最高高度:100,000フィート(30,480メートル)
  • 有効搭載量:100トンまで
  • 特殊装置
    カヘリウム・サポート・フレーム
    積載ポッド組立工場
    電磁ランチャー

 サンダーバード2号は角張った感じです。2004年の人間が演じた実写映画では、後部のメインエンジンが横に広いノズルになったり、機体後部が寸詰まりになっていましたが、 2015年版は各部の配置やバランスは1965年版と同じです。

 1号と同じく機首に棒状のもがありますが、公式が発表した図解画像と映像によると、センサーと空中給油ノズルとなっています。

 それから翼が折りたたみ式になっています。ポッド(コンテナ)を装着するときは折り畳まれており、ポッドの間隔を詰めて置けるという省スペース化がされています。

 またカヘリウムとは、上記のテクニカルマニュアルにも出ている素材で、その記述によると、トレーシー島周辺で採取できる「カヘリウムX」という稀少鉱物から出来た超軽量なのに凄い強度を持つ新素材です。

 

 1965年版では、伸縮脚の出てくる場所と噴射の出るVTOLスラスタが兼用されてしまい(本来は機体下部の赤丸があるところから噴射するはずだった)、さらにポッドが伸縮脚に干渉してしまう位置に配置されているので、おもちゃではポッドを2号の下をスライドさせるのを再現して遊べませんでした(強引にやれば出来るかもしれませんが)。

 そういうこともあってか、新シリーズのCGモデルでは矛盾の無いようスラスタと伸縮脚が別々の場所に配置されています。ただし、DX2号やサウンドビークル、プラキットのおもちゃは伸縮脚がCGモデルと違って展開式や差し替え式です。

 以前タカラが発売したフルアクション2号のように、設定通りの場所から脚が伸縮する機構を再現したおもちゃを新シリーズ2号でも発売すれば、構造上問題なくポッドをスライドさせる遊びが出来るはずです。

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↑この位置だとポッドが伸縮脚にぶつかって交換出来ない。

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↑伸縮脚とVTOLスラスタが別々の場所に配置されている。

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↑ポッドと接する機体のフチに黄色の線が描かれていますが、それより外側に伸縮脚が配置されている。

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 それから図解に「CARGO BAY POD ASSEMBLY FACTORY」という文字が見えるのですが、これは救助メカがモジュール化されています。操縦席や動力部は共通で、タイヤやクローラー(キャタピラ)、各種アームやブルドーザーブレード、ドリルが目的に応じて交換する事が出来るということです。

 4番ポッドは4号ですが、ポッドで組み立てが出来るのが全ポッド共通であるのか、救助目的に応じて明確な分類がされているのかは不明。ただし、一つのポッドでメカが全部作れてしまうようだと、ナンバリングされたポッドの意味が無くなりかねないですね。この辺はストーリーが進んでいくと分かってくるのかもしれませんが。まあ、1965年版もそこまで厳密な分類されてた訳ではないのですが。

 基地での搭乗の仕方は、1965年版とほぼ同じです。後方に倒れるどんでん返しにもたれかけ、仰向けで滑っていきます。途中で上下反転して背中から吊るされるような形で2号に向かい、最終的に足でコクピットに着地します。

 

9月19日追記

 18日にタカラトミーYouTubeチャンネルでDXサンダーバード2号&4号のTVCMが公開され、その映像の中に新2号の全長が34.32メートルという表記があります。

サンダーバード ARE GO DXサンダーバード2号&サンダーバード4号 TVCM - YouTube

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1965年版では全長76メートルだったので、半分以下の大きさになったことになります。ちなみに人間映画版の2号は全長45メートルです。

新たに記事を書きました:『サンダーバード ARE GO』新2号の大きさ - よろず手控え帖

ーーー追記ここまでーーー

 

 

サンダーバード3号

Thunderbirds Are Go | Thunderbird 3 - YouTube

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  • 機能:宇宙救助
  • 発射方式:エレクトロマグネティック・ランチ(エレクトロマグネティック・ランチシステムに接続する為のレールドックが装備)
  • イオン駆動粒子加速器
  • 最大加速:10G
  • 特殊装置
    3つのグラップルアーム
    交換可能な貨物区画
    高度な熱と放射線遮蔽

 サンダーバード3号は、エンジン部分が角張って、機体の先端に近い方にあった白いリング状のチョーカーがなくなっています。先端にはドリルが内蔵。

 コクピットブロックは、機体の天地に関係なく水平に保たれるようになっており、機体が回転しているときは窓枠が右か左に回転します。(上の画像で窓枠がブレているのは回転しているため)

 それから、3つあるエンジンに繋がっている部分が前方へ展開しアームになります。宇宙での作業用に物体を捉える事が可能。1965年の3号は宇宙航行目的や作業としても電波を出すくらいの機能しか描写されていませんでしたが、今作は3号自体が救出などの作業を行えるようになりました。

 基地での搭乗の仕方は、これも1965年版とほぼ同じです。椅子が床ごと下降して、レールの上を走り、ロボットアームが持ち上げて3号の側面から椅子ごと乗り込みます。

 

サンダーバード サウンドビークル サンダーバード3号

サンダーバード サウンドビークル サンダーバード3号

 

 

サンダーバード4号

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  • 機能:水中捜索救助
  • 特殊装置
    アクティブ4Dソナーアレイ
    適応性のあるユーティリティーアーム
    破壊魚雷
    救助した人を素早く水面へ浮上させる脱出カプセル

 サンダーバード4号もほとんど変わっていません。機体前方底面部が透明なパーツになり、水の抵抗がありそうな前照灯が無くなったのと、キャノピーが曲面から平面になったくらいです。ポッドの乱暴な落とし方も1965年版通り。

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 機体の脇の出っ張りにはロボットアームが収納。また、機体左右の出っ張り部分には救助者を収容するカプセルのようなものがあり、これを機外に放出して水面に浮上させ救助します。それと、今作では4号ポッドの2号への回収作業が初めて描かれます。

 

 

サンダーバード5号

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 5号は今や宇宙ステーションの記号にもなっている、太陽電池パネルがあります。その他の部分は結構変わっている印象ですが、この50年の間に宇宙技術も進歩し、今回のリブートにあわせて太陽光発電パネルなど現在の技術をベースに、未来的にアップデートされた感じです。

 電源としてソーラーパネル以外にCOLD FUSION REACTOR(常温核融合炉のこと)があり、ブレインズの解説動画によると、maintains geostationary orbit(静止軌道を維持)、orbital altitude(軌道高度)54,000kmとなっています。

 機体下方には1965年版5号の上方に突き出ていたアンテナと同じ形のものが付いています。リング状部分は回転し人工的に重力を生み出す機構。

 下の画像はプロモーションブックに載っていたもの(各部の解説が微妙に異なる)ですが、見る角度によっては1965年版のシルエットを彷彿とさせます。

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 3号のドッキング場所は球体のところ。サンダーバード3号以外の宇宙船もここにドッキング出来る。

 一番のポイントは、四角いブロックの先が「Space Elevator」という事でしょうか。宇宙エレベーター軌道エレベーターと呼ばれる移動手段です。ブレインズが解説によると、エレベーターを上げ下げするケーブルにはカーボン・ナノチューブが使われている。

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↑基地に宇宙エレベーターが到着

 宇宙ステーション自体は、最近の技術事情に合わせてアップデートされたデザインになっていますが、さらに未来的な宇宙エレベーターを投入して来るところに、サンダーバードがSFものだということを再認識させられます。とは言え、クラシックシリーズも科学考証ガチガチのストーリー作りではなく、新シリーズもそれを継承しています。

 1965年製作版では、救助要請や必要のある電波をいち早くキャッチしトレーシー島の国際救助隊本部に伝える役割に専念した5号で、それにともなってジョンは救助活動実動部隊としてはほとんど参加しませんでしたが、1965年版以上に5号とジョンが活躍します。

 また、サンダーバード5号に搭載されたコンピューター・EOSが、色々あった結果アシスタント機能的に喋ります。

 

サンダーバード トミカ 05 サンダーバード5号

サンダーバード トミカ 05 サンダーバード5号

 

 

サンダーバード S

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  • 特殊装置
    様々な場所に駐機するための鉤爪
    分離出来るバイクモジュール
    折り畳み翼
    ホログラフィック放射源
    センサー無効電子機器
    垂直離着陸能力

 プロモーションブックにも載っていた新メカ「サンダーバード・シャドウ」ですが、この機体はケーヨが乗り込むステルス機です。

 このサンダーバードSのデザイナーは『マクロス』シリーズなどで有名な河森正治さんであることが発表されました。会見時のコメントにもあるのですが、サンダーバードSが活躍するのはシーズン1後半ということです。

 河森氏はサンダーバードSのデザインだけで、他のメカはイギリスやニュージーランドのデザイナーによるもののようです。

2015年11月24日追記

 23日放送されたSP番組『僕らのサンダーバード』で河森さんは以下のように語っていました。

一応要求としてはサンダーバードの中の機体なんだけども、ケーヨって存在自体がトレーシーファミリーとちょっと違う所から護衛する任務で来るんで、気持ち戦闘機のテイストを入れて欲しいという話と、まあステルス機というよりは正確には忍者のような要素、色んな所にちょっと隠れたりとかちょっと変わったアクションをするんでって話が来たので、少し救助メカよりは戦闘機っていうかねファイターテイストちょっと入れてますよね。
せっかくニュージーランドが作ってるってことだったんで、この機体って横から見ると丸っこい頭にクチバシが長いキウイの形、ニュージーランドの、そのモチーフを入れてるんで。

ーーー追記ここまでーーー

 

サンダーバード サウンドビークル サンダーバードS号

サンダーバード サウンドビークル サンダーバードS号

 

 

FAB 1(ペネロープ号)

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 日本では「ペネロープ号」とよばれる「FAB 1(ファブ・ワン)」も、1965年版とシルエットは同じです。ただし、FAB 1のフロントグリルに付いているエンブレムはロールスロイスのものではなく、IRの文字を組み合わせたエンブレム。フロントの先に付いてるマスコットもロケットの形をしています。ロールスロイスの名前が使えなくとも、車体デザインは維持しようという方針のようです

 人間実写映画ではロールスロイスから協力が得られず、フォード製のかなり曲線を使ったデザインになり新機能として飛行能力を持っていましたが、今回のリブート版でも飛行、垂直離着陸機能があるようです。

 

サンダーバード サウンドビークル FAB1

サンダーバード サウンドビークル FAB1

 

 

救助メカ

 救助メカ2号のポッド内で組み立てられる仕組みになっています。コクピットがある胴体部分は共用パーツで、これに足回り(キャタピラなど)や作業用ロボットアーム、ブルドーザーブレード、ドリルなど装着して組み立てる。飛行を可能にするパーツもある。

 

サンダーバード 組み換え出動!! ポッドメカセット

サンダーバード 組み換え出動!! ポッドメカセット

 

おもちゃ

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