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実写版パトレイバー 98式AVイングラムの設定変更

 実写版パトレイバーイングラムがアニメ・コミック版のシルエットは残しつつ、デザインを変更されたというのは去年夏頃から目撃情報などから分かっていましたが、制作発表記者会見の質疑応答で

ただ、微妙な所で設定が変えてありますので、それはシリーズでチラチラと出す予定です。

  と押井監督が答えていたのですが、具体的にどのような設定が変わったのかは不明でした。

商品画像に新たな情報

 最近になってAmazonの第1章ブルーレイの商品画像が追加され、その中に同梱される特製ブックレットの画像が含まれており、その内容から変えられた設定(の一部?)が判明しました。ダミー画像という可能性もあるかもと思ったのですが、内容からするとそうとも思えない信ぴょう性があります。

 追記:この記事を下書きしている最中に、公式サイトでヴァーチャル二課棟ツアーなる二課棟内を見て回れるコンテンツが公開され、その中のイングラム情報にも同じ記述があるのが確認出来ました。

THE NEXT GENERATION パトレイバー/第1章 [Blu-ray]

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これより先は、人によっては設定ネタバレと思われる方もいるかもしれないので、ご注意ください。

関連記事:イングラムの名 - よろず手控え帖

 

特車2課棟ヴァーチャルツアーの情報

 公式サイトで7日(金)に公開された、ヴァーチャル二課棟ツアーは二課棟の中を見て回れるコンテンツですが、棟内に置かれた車両やレイバーなどの解説も見れるようになっており、そのなかのレイバーキャリアの解説に新たな設定が確認できます。

 それは

オプション:レイバー遠隔操縦装置(運転席)

 です。

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THE NEXT GENERATION パトレイバー ヴァーチャル二課棟ツアーより

 これはアニメやコミックにはなく、今回の実写版で新たに追加された設定ですね。ブックレットには、98式が改修を重ねられ10年以上使われていることが記述されています。レイバーを遠隔操縦するのは、水中作業レイバー以外だと有名なのはTV版に登場したファントムくらいしかないので、この機能がどのように描写されるか気になります。

ブックレットに記されていた情報

  このブックレット左側のページには、特科車両二課装備一覧 FILE01と題して、イングラムの基本性能が記載されているのですが、そのなかに注目すべき点があります。

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 このなかの活動限界:約5分という記述です。アニメ版でも具体的に何分くらいバッテリーが持つのか描写されていたことはないのですが(TV版の対グリフォン戦では、整備班が替えのバッテリーを持っていったりしましたが、夜半から日の出まで数時間バッテリーが持っていたし、新OVAの対グリフォン戦クライマックスの途中で、キャリアに載せ充電をしていましたが)、実写版では約5分という設定になっているようですね。

 下はヴァーチャル二課棟ツアーの解説文

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THE NEXT GENERATION パトレイバー ヴァーチャル二課棟ツアーより

 この約5分というのがどういう事なのか……枷が出来ることで面白くなるようなストーリーであればまだ許せますが、ただ単に動いているイングラムの出番を減らすためだけになるようでは嫌ですね。

あの本の記述と符号するものが……

 このレイバーの使う電力に関することは、前にも引用した押井監督の本「メカフィリア」のレイバー篇で、想定されるロボットのデザインの一つとして

出力機関としては、制御の容易な電動機を機体内に複数搭載し、コンピューターを介して制御する。電源は基本的に随伴する電源車からこれを供給するが、緊急時に備えて一定容量のバッテリーパックを内蔵する。

  という記述があります。挿絵として、空のバッテリーパックの排出方法や高所作業車のような車両で、レイバー背面にバッテリーパックを装着する場面が描かれているのですが、そのイラストに竹内敦志さんのコメントとして

レイバーを起動しながらの、バックアップ体制をとっているシーンです。電源車からの有線システムも考えられますが、高機動を目的とする場合はコードの捌きが問題となります。しかし、この場合には行動時間の制約がなくなるという利点があるので、背中のソケットを交換した有線バージョンも存在します。

 という記述があります。

 ここで、実写版の実物大モデルの背面を見てみましょう。

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 レイバー背面で作業している整備員の頭上に、円形のソケットのようなものが見えると思います。

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 それから、脇腹に2つづつ付いている黒い箱状の物体は増設されたバッテリー?なのかもしれません。

追記:公式サイトに書いてある設定だとバッテリーではなく、サブカメラだそうです。

 また、特車二課整備班の高所作業車も目撃されています。

 この高所作業車は何に使うのでしょう?単にメンテナンスのためなのか、搭乗員の乗降に使うのか、はたまた背中のソケットにプラグを挿すためにあるのか。撮影現場を写した画像には、高所作業車にカメラさんが乗って撮影に利用してるものがあったりしますが、整備班が使っているシーンの画像は見つけ出せず、今のところ劇中での使用方法は分かりません。

 背中の円形ソケットは、ヴァーチャル二課棟ツアーのキャリア解説文にある予備電源の供給用だけの為のものなのか、オリジナルのイングラム股間部分にあった充電用端子が背面に移動しただけなのか、有線で電力供給するために背面にソケットがあるのか、現段階では判断がつきませんが、公式スマートフォンアプリのインタビューを聞いたところ、第2章のエピソード2でレイバーがどうやって動くかなどの話があるそうなので、このあたりで明かされるのかも知れません。

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追記

3月8日(土)スター・チャンネルの特設ページに、特別番組:「THE NEXT GENERATION パトレイバー」ガイドの動画が公開されたのですが、その中であの背中のコネクタは「遠隔操作ケーブル」と出てました。電源供給も兼ねていてもおかしくないとは思うんですけどね。

 こういった物語上の枷となりそうな設定変更がうまく生かされ面白くなるのか、面白くするつもりもなくてファンから幻滅されるのか、心して待つしかありませんね。

 あ、それからヴァーチャル二課棟ツアーの指揮車にある解説文によると、あの指揮車は98式特型指揮車ということです。