ウィキペディアの上記二つの項目にある「声の出演」、特にサンダーバード6号テレビ放映版の吹替キャストは、2018年9月13日現在は下記のようになっています。
追記:2020年11月現在は修正されています。
色々調べてみると、テレビ放映版6号吹替にこのキャスト・バージョンがありそうにないのです。劇場公開版(1作目)の日本劇場公開時の吹替キャストは、テレビシリーズと同じで合っているのですが、
▼劇場版1作目のパンフ(劇場版サンダーバード&サンダーバード6号・スペシャルBOXに付いてた復刻版パンフより)
2作目サンダーバード6号はテレビシリーズと全く同じではありません。
劇場公開時に、ジョン(市川治)、アラン(石立鉄男)になっています。これは6号公開当時の劇場パンフにも書いてあります。
▼劇場版2作目(6号)のパンフ(劇場版サンダーバード&サンダーバード6号・スペシャルBOXに付いてた復刻版パンフより)
そうなると、テレビ放映版6号のジョンとアランは誰なのかですが、サンダーバード6号のLDジャケットには、アラン(古川登志夫)、ジョン(永田博文)と、記載されています。ジョンとゴードンの永田さんで、お名前が博文となっている文献も見かけるのですが、所属事務所のプロフィールを見る限り「丈」が正しいと思われます。たぶん字の形も似てるし、誤植でしょう。もしかしたら一時期この芸名だったんでしょうか?
ジョンとゴードンの兼役なのは、6号のテレビ放送版吹替でゴードンのセリフがほとんど無いからだと思われます。オリジナルの英語版でも兼役はあるので、別にどうということはありません。
▼劇場版サンダーバード&サンダーバード6号・スペシャルBOXの2作目(6号)ジャケット裏
さらに6号テレビ放映版のスコットとバージルも違います。2作目のサンダーバード6号テレビ放映版では、スコット(村山明)、バージル(若本紀昭 現・規夫)です(上画像参照)。Wikipediaに書いてあるのは、劇場版1作目のテレビ放送版キャストでしょう(下画像参照)。実際聞いても石丸さんの声と村山さんの声が別人というのは判別つきます。
▼劇場版サンダーバード&サンダーバード6号・スペシャルBOXの1作目ジャケット裏
そんな訳で、こうなります。
語らずにいられないのですが、映画2本の劇場公開版吹替というのは紛失だか汚損だかで、現在聞けません。ただ、当時ビクターミュージックブックとして発売された、劇場版サンダーバード、サンダーバード6号のソノシートが存在し、6号はその音源が劇場公開版の物なのです。
劇場版2本のサンダーバードはUA(ユナイテッド・アーティスト)の作品で、MGM/UA作品の日本国内でのビデオソフト化はメーカーがワーナー・ホーム・ビデオだった頃もあるんですが、現在は20世紀FOXからになってます。
この20世紀FOXの日本法人、20世紀フォックスホームエンターテイメントジャパンは「吹替の帝王」というシリーズを発売しています。これは、テレビ放送などで、複数作られた吹替キャスト違いの音源を収録するというシリーズです。
日本でスーパーマリオネーション版の映画2本がブルーレイ化されるような事があれば、現存する吹替音源
- 上記の旧テレビ放送時音源(カット版)
- VHS・LD収録の新規録音音源(これも厳密に言うと、ワーナー盤劇場版LDスペシャルBOX収録6号は、蒸気機関車のミニチュアが料理を運んでくるレストランのシーンの最後からスカイシップが発進するシーンまでが何故かカットされている。VHSやその後発売されたワイドサイズ収録LDは未入手のためこの部分がどうなっているか不明)
- DVDにも収録済のNHK放送時新規録音音源(これはノーカット)
を収録した「吹替の帝王」で発売して欲しいですね。出来ればソノシート音源も何とか入手して特典として収録して欲しいもんです。