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『サンダーバード ARE GO』シーズン2がスーパー!ドラマTVで日本初放送

 2019年3月15日、スーパー!ドラマTV(スカパー、CS、ひかりTV、ケーブルテレビなどで視聴可能)の公式サイトで、特撮CGアニメ『サンダーバード ARE GO』シーズン2の日本放送告知がありました。

↓スーパー!ドラマTVの告知ページ

 

www.superdramatv.com

5月からスーパー!ドラマTVでシーズン1の放送を開始し、

日本未公開のシーズン2も2019年に独占日本初放送決定!

と書かれています。

 シーズン1の放送は、2019年5月22日(水)10:30からチャンネル初放送スタート!字幕版が毎週水曜10時から、二か国語版が毎週水曜18時から行われるそうです。

 スーパー!ドラマTVのページに書いてある文言を見ると、「独占日本初放送」とあるのでシーズン2はスーパー!ドラマTV独占なんでしょう。結構前の記事にも書きましたが、NHKは『スター・ウォーズ』のアニメの様に続編をやらずに放送を辞めちゃうことがあるので、「ARE GOもこういう事があるかも」とは思ってはいました。

 スーパー!で放送された後に地上波(民放、NHK含む)で放送する場合があったとしても、そのことを発表するのは放送局か東北新社からというのが筋なので、スーパー!のサイトで発表されることは無いと思います。

 スーパー!ドラマTVの視聴方法は公式サイトに出ています。

www.superdramatv.com

シーズン2の地上波テレビ放送

 NHKや民放でシーズン2放送が行われるかどうか、これに関しては今のところ情報なしです。今まで通り、一応チェックしていくつもりです。

 それにしても、NHKがシーズン1を放送したことについては、良いことと悪いことが顕著に出ました。

 悪いことに関しては、放送の形態です。隔月で大相撲中継が入る時間帯での本放送であり、放送当時は「次はいつ放送されるの?」とか、「録画失敗した」などをネットのあちこちで見かけました。

 あとはおもちゃのTVCMが大々的に出来なかったことでしょう。それを補う形でタカラトミーYouTubeで期間限定の本編配信を行ったりしていました。

 良い事としては、全国放送であったこと、深夜に再放送を行ったことでしょう。民放で全国放送と言うのはなかなか難しく、どこかの県で放送時間がずれるというような形になります。全国同時放送はネット(特にツイッター)での実況など、盛り上がりに影響する重要な点です。

 深夜の再放送は、本来の対象年齢である幼児・児童以外の年齢層が見掛けることが出来た点です。NHKは大々的に宣伝していませんでしたが、トレーシー兄弟の日本語吹替声優は、「大人アニメ」等と呼ばれる深夜アニメなどで人気の声優が集められています。その声優陣のファンや、帰宅後にテレビでたまたま見掛けた人々にもアプローチできるものでした。

 今回シーズン2は有料放送で放送という形で、NHKのような広い視聴者は獲得できないものですが、放送局の編成次第では今回の様に字幕版と二か国語版を同日に放送することも可能になります。

 NHKでの『サンダーバード ARE GO』放送でこの作品のファンになった人や、原典の『サンダーバード』の新たなファンになった人もいるでしょう。シーズン2の放送と合わせ『サンダーバード』以外のスーパーマリオネーション作品も放送したりすることで、新たなスーパーマリオネーション作品ファンを作るような動きになってくれると良いのですが。

日本語吹き替え版

 あとはシーズン2で声優がどうなるか?という話ですね。今のところ紹介したページにはシーズン2の吹替については何も記載されていません。ただ、CS放送だけで地上波放送のなかった『新キャプテン・スカーレット』でさえ、日本語吹替が作られたので、『サンダーバード ARE GO』で作られないという事は考えにくいように思います。

 フッド役の石塚運昇さんがお亡くなりになってしまいましたが、シーズン2自体は2016年10月~2017年12月の間にに英国で放送されているので、日本で吹替作業が早めに始まっていれば、ご存命の時に録音されている可能性はあります。

 シーズン2日本放送の情報発表があったので書くのですが、ソースは明かせませんが英国でシーズン2の放送が始まってある程度経った頃に、信頼できる筋から日本でも吹替作業が進んでいるという情報を得ました。ただ、この情報の後にサンダーバードを起用したJXTGのプロモーションビデオが公開されたので、この吹替作業というのがPVであった可能性も捨てきれません。

 しかしシーズン1の日本放送時は、英国でシーズン全話が放送されてから日本語吹替作業に入った訳では無く、イギリス放送後に順次日本でも吹替作業を行っていたのは時系列からも確かです。同様の形がとられていた場合、既にシーズン2の吹替作業は終了していても不思議ではありません。

 声の出演に関しては、国内権利元が変わるとキャストが変更になることは『きかんしゃトーマス』などで起きていますが、昨年末にイギリスの権利元itvから発表された「シーズン3の権利も東北新社が獲得」の話もあるので、そのまま続投される可能性の方が高いと見ています。

 

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有料放送ならではのことを期待したい

 このタイミングに合わせて、ジェリー・アンダーソンスーパーマリオネーション作品群を放送してくれたりすると嬉しいんですがね。

 確かHD版で放送された事があるのは『サンダーバード』だけですし、海外でブルーレイが発売されても日本では一向に発売される気配のない『劇場版サンダーバード』『サンダーバード6号』(この2本はやはり東北新社の関連会社であるファミリー劇場でHD放送済み)や『キャプテン・スカーレット』『ジョー90』のHD版を放送してくれないかと期待してしまいます。他にも映画『アクアマン』に意外な登場をした『海底大戦争スティングレイ』も。『サンダーバード』以外は30分枠番組ですから、番組編成に組み入れやすいでしょうし。

 それと『Thunderbirds 1965』のスタッフが製作し、東北新社が放送権利を手に入れてるスーパーマリオネーションのドキュメンタリー『Film in Supermarionation』(以前、東北新社関係のスターチャンネルで放送された)や、終了してしまったスーパードラマクラシックで配信していた作品もあることですし、そっちも放送してくれると良いのですが。

 特にスーパー!ドラマTVは、最近の放送内容からしても大人の視聴者が大半でしょうから、大人の視点からスーパーマリオネーションのドキュメンタリーなどと作品本編を合わせて視聴することで、新たなファンが生まれる事もあるのではないでしょうか?

おもちゃ

 シーズン2は有料放送という事で、『新キャプテン・スカーレット』のようにおもちゃは発売されないかもしれない、という懸念があります。そもそもイギリスではシーズン2の新キャラフィギュアは発売されたものの、サンダーバード以外の新メカなどもおもちゃ化されていないようです。日本メーカー発の玩具が企画されないと海外メーカーのOEM商品や輸入品頼りにするしかないだろうし、どうなるか……

 イギリスではシーズン3の途中でおもちゃ会社が変更になり(ストーリーにテコ入れが行われた可能性がある)、日本ではどうなるのかが気になっていることなのですが、シーズン3は地上波で放送するとかイレギュラーなことがあれば、再発売や新商品の発売がされるかもしれませんね……

 

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ビデオソフト化の話

 あとはシーズン2がDVDやブルーレイと言った形でビデオソフト化されるかどうかという話です。意外かもしれませんが『THUNDERBiRDS ARE GO』がブルーレイが発売されたのは私が知っている限りだと日本だけです。なので「ネット配信だけでなく手元にディスクで置いておきたい」という海外ファンが日本盤を購入しています。

 皆がみんなスカパーやケーブル、CSなどを視聴できる環境にあるわけではありませんから、シーズン2も最終的にはビデオソフト化して欲しいです。それも出来ないというのであれば、Amazonプライムビデオ、Netflix、Hulu等々の有料ネット動画配信サービスで見れるようにしてくれるよう、東北新社にお願いしたい。

刑事モースでスーパーマリオネーションが登場

 イギリスのドラマで『刑事モース ~オックスフォード事件簿~』という作品があります。日本でもNHKなどで放送された番組なのですが、最新のシーズン6で『サンダーバード』や『海底大戦争スティングレイ』『キャプテンスカーレット』といった、スーパーマリオネーション(人形)を用いた映像が使用されました。

www.youtube.com

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 これは、人形劇を制作するスタジオで殺人事件が起きる、というエピソード「Apollo」の劇中劇。爆破シーンは35mmフィルムで毎秒120コマのハイスピード撮影が行われたそう。

 シーズン6は1969年が舞台になっているそうで、このエピソードはアポロ11号が月面着陸を成功させる直前の話のようです。

 この人形劇部分の撮影に関わったのは、スーパーマリオネーションの手法で『サンダーバード』の新エピソードを製作したことのある、Century 21 Filmsによるもの。最近どこかで見た顔の人形が登場してるのも、そのせいです。

 

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 さらに、以前のスーパーマリオネーション作品で人形師として参加していたメアリー・ターナーが造形・人形を操り、同様に監督として参加していたデビッド・エリオットもCentury 21 Filmsのティーブン・ラリビエーと共に監督として参加したそうです。

 『Thunderbirds1965』以降、スーパーマリオネーションを使用したCMなども制作され、Century 21 Filmsがそれに関わっているんですが、この技法を継承し続けていこうとする姿勢はファンとしても嬉しい限りです。

 『刑事モース』の新シーズンもNHKで放送するか分かりませんが、スカパーやケーブルテレビで放送している「シネフィルWOWOW」や「WOWOW」でこの番組を放送しているので、そっちが先に日本初放送になる??

追記

有料チャンネルのWOWOWで放送されるそうです。2020年2月24日と3月18日に放送予定のCase25がそのエピソードです。

NHKはというと、放送ペースを見るとまだだいぶ先になりそうですね。

www4.nhk.or.jp

ーーー追記ここまでーーー

2020年5月4日追記

 この人形劇の続編がロックダウン中に作られて公開されています。

www.youtube.com

ジェリー・アンダーソン作品に関わったスタッフが解体前のスタジオ跡を訪れるドキュメンタリー

 去年にネット放送されたドキュメンタリーがDVDやブルーレイとなって発売されます。

 

メニュー画面

 これは「Thunderbirds1965」という作品で、スーパーマリオネーションを復活させたチームが製作したドキュメンタリーです。

 

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 収録内容ですが、ジェリー・アンダーソン作品が撮影されたイギリス・スラウにある当時のスタジオ跡に、当時のスタッフが訪ねるというドキュメンタリー、デザイナーとして参加していたマイク・トリムへのインタビュー、 舞台裏、フォトギャラリー、予約注文専用のアートカードセットが収録されるそうです。

www.kickstarter.com

www.century21films.co.uk

 ビデオソフトには視聴地域によって制限をかけるリージョンコードのようなものは無いそうなので、日本で売られているDVD・ブルーレイプレーヤーで再生可能でしょう。

 ただ、通販ページや上のパッケージ画像を見てみると、特に日本語字幕があるかどうかについての記載がないので、英語音声と英語字幕のみだと思います。

 ちなみにインターネットを使ったダウンロード販売もVimeoで行われています。